教育業界での注目ワード「アクティブラーニング」という言葉を耳にする機会が増えました。
学校教育で注目されていますが、実は家庭学習にも積極的に取り入れることで、お子さんの「学ぶ力」を大きく伸ばすことができます。

この記事では、幼児~小学生を対象とした家庭学習において、アクティブラーニングの基本的な考え方から、具体的な実践方法、さらにはおすすめの教材まで、保護者の方にもわかりやすくご紹介します。
アクティブラーニングって、そもそも何?
アクティブラーニングとは、自ら能動的に学びに取り組む学習方法のことです。
文部科学省の学習指導要領では「主体的・対話的で深い学び」と定義されており、自ら考え、他者と関わりながら理解を深める学びのスタイルを指します。
従来の「先生が教え、生徒が聞く」といった受動的な学習とは異なり、思考、議論、発表、問題解決など、主体的な活動を通して知識を深め、定着させることを目指します。

「アクティブ」という言葉が示す通り、ただ知識を詰め込むだけでなく、「なぜだろう?」「どうすればいいだろう?」と自ら考え、行動することで、深い理解と応用力が身につくのが大きな特徴です。
なぜ今、アクティブラーニングが重要視されるの?
近年、生成AIなどの技術が急速に進化し、子どもたちの学び方にも変化が起きています。検索すればすぐに答えが出る時代だからこそ、「自分で考え、問いを立て、答えにたどり着く力」がこれまで以上に重要視されています。
また、2020年度から全面実施された新しい学習指導要領では、「主体的・対話的で深い学び(アクティブラーニング)」を通じて資質・能力を育むことが求められています。
これにともない、通信教材でもただの解答練習にとどまらない、「考える・表現する・他者と比較する」といった学びを取り入れた教材が増えています。

アクティブラーニングは、まさにそのような「自分で考える力」「社会で生き抜く力」を育むために不可欠なアプローチとして、注目されているんです。
▼ アクティブラーニングによって、次のような効果が期待されています
- コミュニケーション能力・協働性の発展
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議論や共同作業を通じて、他者と協力し、多様な視点を受け入れる力が育まれます。
- 深い理解と定着の促進
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自ら考え、手を動かすことで、知識が表面的なものに留まらず、本質的な理解につながります。
- 思考力・問題解決能力の育成
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情報を批判的に分析し、創造的な解決策を導き出す力が養われます。
- 主体性と学習意欲の向上
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能動的に学ぶことで、学習へのモチベーションが高まり、学ぶことの楽しさを実感できます。
家庭学習にアクティブラーニングをどう取り入れる?実践例!
では、学校のような特別な環境がなくても、家庭でアクティブラーニングを実践するにはどうすれば良いのでしょうか。

日々の学習や遊びの中に、少しの工夫で取り入れることができますよ。
「なぜ?」「どうして?」の質問を習慣に
お子さんが何かを学んだり、発見したりした時に、「これってどうしてこうなると思う?」「なんでそう考えたの?」と問いかけましょう。

答えをすぐに教えるのではなく、お子さん自身に考えさせる時間を設けることが大切です。
例:「雨はどうして降るんだろう?」「この絵の主人公はどんな気持ちだと思う?」
一緒に調べて、体験する
疑問に思ったことをすぐに答えず、「一緒に図鑑で調べてみようか」「インターネットで見てみようか」と、情報収集の行動を促します。
それから一緒に体験できる方法を探すのもGood!

理科であれば、料理を通して化学変化を体験するなど、五感を使い実体験と結びつけるとより深く理解できます。
例:パン作りに挑戦して酵母の働きを見る、公園で植物や昆虫を観察する、身近なもので簡単な実験をする
アウトプットの機会を作る
学んだことを自分の言葉で説明させる機会を作りましょう。親や兄弟に「先生になって教えてね」と頼むのも良い方法。
絵や図、簡単な文章で、学んだことをまとめる時間も有効です。

発表することで、自分の理解が深まり、知識が整理されます。
例:読んだ本のあらすじや感想を話す、調べたことを模造紙にまとめる
間違いを恐れず試行錯誤する場
失敗や間違いは学びのチャンスです。
「どうしてこうなったんだろう?」「次はどうすればうまくいくかな?」と、一緒に原因を探り、解決策を考えるプロセスを大切にしましょう。

「間違えても大丈夫だよ、一緒に考えようね」という安心感を与えることが、子どもの探究心を育みます。
遊びの中に学びを取り入れる
学習と遊びを切り離さず、楽しみながら学べる工夫をしましょう。
ボードゲームやカードゲームは、論理的思考力や戦略性、コミュニケーション能力を養うのに最適です。
ブロックや積み木、粘土などの創作遊びは、空間認識能力や想像力、表現力を高めます。

続いてこのあと、遊びの中にスムーズに学びを取り入れられる知育教材・玩具をいくつかご紹介しますね。
アクティブラーニングを実践しやすい!おすすめ教材・玩具
家庭学習でアクティブラーニングを取り入れやすいのは、子どもが主体的に考えたり、手を動かしたり、表現したりする機会が多い教材や知育玩具です。
※ここで紹介している教材・玩具のリンクは、クリックするとAmazon商品ページへ飛びます。
- 知育系のボードゲーム・カードゲーム
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論理的思考力、戦略性、問題解決能力、コミュニケーション能力を養います。
例:カタン、ブロックス、どうぶつしょうぎ、ラベンスバーガーの知育ゲームなど
どうぶつしょうぎ - プログラミング教材・ロボットキット
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論理的思考力、問題解決能力、試行錯誤する力を育みます。
例:Scratch(オンライン)、KOOV、レゴ マインドストーム、embotなど
KOOV エントリーキット - 実験キット・科学おもちゃ
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仮説→実験→考察の科学的思考プロセスを体験できます。
学研 キラキラふわふわ 結晶研究所 - パズル・ブロック玩具
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空間認識能力、創造性、集中力を高めます。
Cuboro(キュボロ) Standard 32 - 図鑑や絵本(+問いかけ)
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子どもが興味を持った事柄について、図鑑で深掘りしたり、絵本の内容について「なぜ?」「どう思う?」と問いかけたりすることで、理解を深めます。
小学館の図鑑NEOシリーズ - 工作材料・アートセット
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自由な発想で表現する力を育み、完成した作品について話すことで言語化能力も向上します。
例:折り紙、粘土、絵の具、廃材など
Play-Doh きほんの4色
アクティブラーニング視点で見る!主要通信教育サービスの特徴
アクティブラーニングの視点から、主要な通信教育サービス「すらら」「Z会の通信教育」「進研ゼミ」に加え、思考力・創造性に特化した「ワンダーボックス」「ロジックラボ」を比較し、それぞれの特徴と魅力をご紹介しますをご紹介します。

お子さんにぴったりの教材選びの参考にしてください。
各サービスが、どのようにアクティブラーニングの要素を教材に取り入れているかを見ていきましょう。
「すらら」:対話型のデジタル教材!つまずき解消と深い理解を両立

体系的な学びを重視した無学年方式を採用。特許技術に基づく診断システムが「つまずきの原因」を特定し、原因となった単元まで遡って丁寧に解説・演習を行うことで、確実な理解を促します。
アニメーション解説やキャラクターとの対話形式により、お子さんが自ら答えを考えるプロセスが重視されています。受動的な学びではなく「対話→理解→調整」の繰り返しを通じて能動的な学びが進みます。
また、すららには、他のすらら受講者とチームを組んで学習したり、励まし合ったりできる、協働的な学びを取り入れたモチベーション支援機能があります。
すららの提供するICT教材は学校への導入事例も多数あり、文部科学省が推進する「主体的・対話的で深い学び(アクティブラーニング)」の要素を積極的に取り入れて設計されています。
運営会社 | 株式会社すららネット |
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対象 | 小学1年生〜高校生 |
対応教科 | 国語・算数(数学)・英語・理科・社会 |
学習スタイル | PCまたはタブレット |
料金 | 月額 8,228円~ |
他社にない強み | 現役塾講師中心で構成されている「すららコーチ」が学習をサポート |
- すららのアクティブラーニング要素
- 対話形式の解説: 一方的な解説ではなく、キャラクターが「わかったかどうかを確かめる質問」を投げかけるインタラクティブなレクチャー講義で、対話型の能動的な学習を促します。
- 個別最適化: 弱点自動分析機能によってAIがお子さんの理解度や苦手分野を分析し、最適な学習内容を提示します。これによって、自分に合った学習課題に取り組むことができ、主体的な学びが進みやすくなります。
- 自己調整学習: つまずきポイントを自分で把握し、AIやすららコーチのサポートを受けながら克服していく過程は、自己調整学習能力を育みます。
- 協働的な学び:全国の受講者とチームを組み、励まし合いながら取り組める「チーム競争」機能により、学習意欲の継続と社会的なつながりを促します。
- 苦手分野が多く、どこから手をつければいいか分からないお子さん。
- 自分のペースでじっくり学びたいお子さん。

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「Z会の通信教育 小学生」:思考力・記述力を徹底強化!ハイレベルな学び

Z会は難関校を目指すお子さんや、応用力を高めたいお子さんに人気の通信教育サービス。
考える問題(「なぜ?」「どうして?」の記述)、自由記述や体験課題(作文・探究・調査)を重視した良質な問題と、丁寧な添削指導が特徴です。
実体験ベースの探究課題(観察記録・レポート作成など)もあり、「考える力を育む」方針でアクティブラーニングを促しやすい教材設計となっています。
運営会社 | 株式会社Z会 |
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対象 | 小学生 |
対応教科 | ・国語・算数・理科・社会・英語の5教科に対応(※理科・社会は3年生以上) ・低学年は体験型の経験学習やプログラミング、高学年は記述力・思考力も強化 |
学習スタイル | 小学生コースは紙教材中心。小学生タブレットコースでは専用タブレットorご自宅のipad。 |
料金 | 月額 3,995円〜 |
他社にない強み | ハイレベル教材で難関校合格者も多い |
- Z会のアクティブラーニング要素
- 深い思考を促す問題: 答えが一つではない、多角的な視点や深い考察を求める問題が多く、自ら考え抜く力を養います。
- 記述添削によるフィードバック: 添削指導では、単に正誤だけでなく、解答に至る思考プロセスや表現方法にまで踏み込んだアドバイスが受けられ、学びを深めます。
- 探究学習: 一部のコースでは、探究学習のテーマ設定や進め方についてサポートがあり、主体的な学びを実践できます。
- 難関校を目指しているお子さん。
- 高い思考力や記述力を身につけたいお子さん。

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「進研ゼミ小学講座」:多様なアプローチで思考力・表現力を育成

言わずと知れた人気No.1通信教育。進研ゼミはタブレットと紙の教材を融合したハイブリッドスタイルが特徴的です。
学年やコースによって多様な学習アプローチを提供しています。
AI技術を駆使した学習サポートが充実しているだけでなく、実験キットなど手指を動かして体験できる教材にも取り組めます。
参加型のオンラインライブ授業が開催されたり、追加費用0円で英語やプログラミングも学べるのも魅力です。
運営会社 | ベネッセコーポレーション |
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対象 | 小学生 |
対応教科 | ・国語・算数・理科・社会・英語の5教科に対応(※理科・社会は3年生以上) ・低学年は「考える力ドリル」やプログラミングで楽しく学び、高学年は記述問題や教科書+αの応用力も養成 |
学習スタイル | 小学生講座は、紙教材の「チャレンジ」と、専用タブレットを使う「チャレンジタッチ」から選択可能。 |
料金 | 月額 3,250円~ |
他社にない強み | 遊びの延長で学べる要素が豊富 |
- 進研ゼミのアクティブラーニング要素
- タブレットでの対話・思考: タブレット教材では、AIドリルや対話形式の演習を通して、思考力や解答のプロセスを重視した学習が可能です。
- 記述・表現力強化: 紙教材では、添削課題や作文課題など、自分の考えを整理し、表現する機会が豊富に用意されています。
- 体験・実験: 実験キットや観察教材など、実体験を通して学びを深める機会も提供されます。
- 多角的なアプローチでバランスよく学びたいお子さん。
- アウトプットの機会を増やしたいお子さん。

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「ワンダーボックス」:創造的思考力を育む体験型教材

公式:https://box.wonderlabedu.com/
ワンダーボックスは、知識の詰め込みや学力向上を目的とした教材ではなく、子どもたちの「考える力」を育むことを重視して設計されています。
毎月更新されるデジタル教材(アプリ)と、月1回自宅に届くアナログ教材(トイ教材・ワークなど)を組み合わせ、思考力、創造性、表現力を鍛えます。
STEAM教育の要素が強く、アート、サイエンス、パズル、プログラミングなど多様なテーマを扱います。
運営会社 | ワンダーファイ株式会社 |
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対象 | 4歳~10歳 |
対応教科 | STEAM領域 (科学・技術・工学・芸術・数学) |
学習スタイル | iPadまたは一部のAndroidタブレット+毎月届くキット(工作・体験教材) |
料金 | 月額 3,700円 |
他社にない強み | アプリとリアル教材を融合し、「唯一の正解がない問い」へ挑戦できる |
- ワンダーボックスのアクティブラーニング要素
- 「答えのない問い」への挑戦: 唯一の正解がない問題が多く、試行錯誤しながら自分なりの解決策や表現方法を見つける力を養います。
- アナログとデジタルの融合: 手を動かすリアル教材と、デジタルで思考を深めるアプリが連動し、多角的なアプローチで学びを促進します。
- 自由な発想を尊重: 完成形を決めつけず、子どもの自由な発想を尊重する設計で、創造性を最大限に引き出します。
- 考えること、創り出すことが好きなお子さん。
- STEAM教育に興味があるお子さん。
- 型にはまらない学びを求めているお子さん。

\STEAM教育で楽しく学ぶ/
「ロジックラボ」:論理的思考力・理数脳を鍛える専門アプリ

公式: https://www.sonyged.com/logiq
ソニーが開発した、お子さんの「テクノロジーを使いこなす理数脳」を育むアプリ。
パズルやゲーム感覚で、論理的思考力、空間認識能力、注意力、集中力、問題解決能力など、思考の土台となる力を集中的に鍛えることに特化した教材です。
特定の教科内容にとらわれず、思考の「筋力」を養います。
運営会社 | ㈱ソニー・グローバルエデュケーション |
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対象 | 小学生 |
対応教科 | ・計算、数理パズル、読解などの理数トレーニング ・テクノロジーを使った探究活動 |
学習スタイル | iPad、Androidタブレット、PC(Windows/Mac) |
料金 | 月額 3,480円~ |
他社にない強み | テクノロジーを使いこなす理数脳を鍛える |
- ロジックラボのアクティブラーニング要素
- 試行錯誤を通じた発見: 問題の解答方法を自ら試行錯誤し、法則やルールを発見していく過程で、論理的な思考力を高めます。
- 自力で解決する喜び: 段階的に難易度が上がる構成で、自分の力で問題を解決できたときの達成感が次の学びへの意欲に繋がります。
- 集中と分析: 一見複雑な問題を分解して考えたり、複数の条件を整理したりする力を養います。
- 算数や理科的思考の基礎を固めたいお子さん。
- 論理的な思考力を集中的に鍛えたいお子さん。
- パズルやクイズが好きなお子さん。

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お子さんの性格、現在の学力、学習スタイル、そして伸ばしたい力に合わせて、最適なサービスを選ぶことが大切です。

資料請求や無料体験などを積極的に活用し、ぜひご家庭にぴったりの学習スタイルを見つけてみてください。
まとめ
アクティブラーニングは、お子さんが自ら学び、考え、表現する力を育むための非常に有効なアプローチです。
ご紹介してきたように、日々の生活の中での声かけや遊びを通して気軽に実践することができます。この記事が助けとなる教材や玩具選びの参考になれば嬉しいです。
ぜひ、お子さんの興味や関心に寄り添いながら、家庭学習にアクティブラーニングを取り入れて、学びの楽しさを最大限に引き出してあげてください!