将来的に教科書が廃止され、タブレット学習が主流になったら、子どもの視力は落ちると思っています。これは、私の思い違いでしょうか?
この方の様に、タブレット学習は視力に悪影響を与えるのではないか?、と不安を持っている人は結構いるんじゃないでしょうか?
最近ではデジタル端末を使うタブレット学習が急速に普及しており、視力への影響が気になるところですよね。
まず最初に言いたいのが不安を持つのは健全だということ。
「視力に悪いかも…」みたいに不安を感じるからこそ、注意がそこに向きやすくなり、最悪の事態を避けるための行動を取れるからです。
不安が行き過ぎると問題ですが、適度な不安は必須だと思います。「全然気にしなくていいや~」みたく不安がない人の方が実はヤバいと思います。
今回、タブレット学習における視力への影響の不安を正しく解消するためにどうすれば良いのか、私なりの見解を紹介します。
タブレット学習で視力を悪くしない対処法3選
タブレット学習をすれば、必ず視力は低下してしまうのか?
視力を落とさないためには、タブレットと上手く付き合っていく事が大切です。
対処法①:継続して使うことを避けるため適度の休憩をルール化する
視力低下を防ぐため、まず子供と適切な使用ルールを決めて使う事が大切です。
文部科学省が端末利用に当たっての児童生徒の健康への配慮等に関する啓発リーフレットを作成しているので、目の健康に関する部分を抜粋してご紹介します。
・30分に1回はタブレットから目を離す。その際、20秒以上、遠くを見る。
引用元:文部科学省 タブレットを使うときの5つのやくそく(児童用)
また、アメリカ眼科学会では、20分間継続して近くを見たあとは、20フィート(約6メートル)以上離れたものを20秒間眺めるという「20ー20ー20」ルールを推奨していることを、日本眼科医会が紹介しています。
デジタル端末を長時間続けて使用することが視力低下に繋がるため、タブレット学習の際は20~30分に一度は休憩を挟み、休憩時にはできるだけ遠くをみつめるように心がけましょう。
多くのタブレット教材は一定時間経過で休憩を促す機能がついています。そういった機能がない場合でも、キッチンタイマーなど指定した時間で音がなるようなものを使い、長時間続けての使用を防ぎましょう。
対処法②:画面や部屋の明るさに気を付ける
タブレット、スマートフォンを使用していく上で画面が明るすぎる、暗すぎることも眼に大きな負担を与えています。適切な画面の明るさは、環境下に合わせて調節していきましょう。
また、暗闇での端末の使用は、暗い部屋で明るいものを見るという行為によりピントを合わせることに時間を要するため眼の使いすぎを招きますので注意しましょう。
対処法③:姿勢を正す
こちらも文部科学省の端末利用に当たっての啓発リーフレットに明記されております。
・タブレットを使うときは姿勢をよくする。このとき、タブレットを見るときは、目から30㎝以上離しましょう。
引用元:文部科学省 タブレットを使うときの5つのやくそく(児童用)
タブレット教材は机に向かって勉強せずに、ソファやベッドでも使用出来ます。ソファでくつろぎながら学習することが可能となりますが、寝転びながらでは画面をより自分の近くへ持ってきてしまい近距離でモノを見ることになるため視力低下に繋がります。
そうならないためには、子供が姿勢を崩していたら注意をして呼びかけていくことや、机でタブレットを使用する環境を整えていくことが重要です。
また、ノートパソコンのディスプレイのようにタブレットの角度をつけてあげることで、首への負担も減り、疲労の軽減にも繋がります。
タブレットの中には最初から角度をつけられるものもありますが、ない場合はタブレットの下に何かを置くことで角度をつけることができます。姿勢が悪くなることも防ぐ効果がありますので是非お試しください。
ブルーライトカットは効果がないの?
以前はブルーライトカット効果のある眼鏡やフィルムの使用も、タブレット学習で視力を悪くしない対処法の一つとして取り上げておりました。
しかし日本眼科学会や日本近視学会などの学会が、子供にブルーライトカット眼鏡を装着させる根拠はなく、むしろ発育に悪影響を与えかねないとホームページ上で発信しており、タブレット学習ライフでも対処法から除外いたしました。
タブレット学習で視力低下?運営会社の見解を確認
「タブレット学習って目に悪くない?」
この質問について、タブレット教材を提供している運営会社はどう答えているのか?確認しましょう。
下手に色んな人に聞くよりも、運営会社に聞いたほうが信頼性が高いです。
- 進研ゼミ(チャレンジタッチ)
- スマイルゼミ
- RISU算数
上記3社の見解を紹介します。
「チャレンジタッチ」の見解
長時間連続して使用しないように、「目を休めよう」などといった、注意の表示を出すなどの工夫をしております。
また、カバーで立てられるようになっていますので、机に立ててお使いいただき、液晶に目を近づけすぎないよう、ときどき姿勢にもご配慮ください。
チャレンジタッチでは、タブレットを使わせるのが心配という方に向けて、安心安全な設計をするよう努力されています。
ナビゲーションキャラが一定時間ごとに休憩を促し、夢中になりすぎるのを抑えてくれます。
また、専用カバーを使って机の上に立てて正しい姿勢で学習できるようになっています。
「スマイルゼミ」の見解
視力が悪くならないためには、紙だろうがタブレットだろうが、しっかりと休憩して目を休ませること。
そして、体にも、眼にもなるべく疲労をためないような勉強方法が望ましいです。
ただ、気をつけたいのが、画面の大きさです。スマホのような小さな画面だと、どうしても目を近づけて見がちになり、視力が悪化しやすい姿勢になります。
電子機器で勉強する際は、普段机に向かう姿勢になるためにも、なるべく大きな画面で勉強する方が、望ましいですね。
スマイルゼミは画面の大きさに注意を促していますね。
たしかに、スマホのような小さな画面だと、どうしても目を近づけて見がちになります。
その点、スマイルゼミは学校のノートと同じ大きさの専用タブレットを使用しており、机に向かうのと同じ姿勢で学習できます。
チャレンジタッチ同様、1講座あたり15分の学習と短い時間での学習が可能で、タブレット利用時間の制限も可能です。
「RISU算数」の見解
多くのタブレット教材はあまり長い時間を費やさなくて済むように1日15~20分程度で出来るように作られています。
学習したご褒美に出来るゲームなどを心配されるのであれば、文房具などと交換できるタブレット教材を選ぶといいでしょう。
また就寝前に使用すると眠りが浅くなるため、なるべく使用を控えましょう。
(引用)
RISU算数の見解も、チャレンジタッチやスマイルゼミと大差ありません。
RISU算数では、ブルーライトを軽減する配色を使用しており、ゲーム性の高い派手な演出も一切ありません。
RISU算数はお試し体験で実際に手元にタブレットを取り寄せることができるので、そこで使用具合を試すのがおすすめですね。
タブレット学習で視力が落ちる原因
そもそも視力が落ちる原因は何なのか、再確認しましょう。
視力が落ちる原因は「近くのものを長時間見続けること」です。
他にも原因はありますが、子供の視力が悪くなる主な原因は、タブレットに限らず、スマホ、本、ゲームなどを近距離でずっと見続けてしまうことです。
長い時間近くのモノを見続けることにより、脳が勘違いをして近くのモノを見やすいように目の構造を作り替えてしまうのです。
長時間タブレットの画面を見続けると、視力の低下に繋がります。
タブレット学習は小さな液晶を見ながら学習するため、目を休めずに長時間やり過ぎ、その結果目が悪くなる恐れがあります。
近年では、小学生でもスマートフォンを持つようになった時代的な影響もあって、近視の子どもたちが増えてきています。
文部科学省のデータによると、視力の低い子どもは年々増えていることが分かります。
視力は一度悪くなると、元に戻らないことがほとんどなので、本当に気をつけなければならないです。
タブレット学習利用者の口コミ
Twitter上で、タブレット学習で「視力」に関して言及しているツイートを探してみました。
紙媒体の学習も同時にすることで、タブレットを長時間見ることを避けているそうです。
タブレット学習や、机に座る姿勢が悪くなったことにより、視力が悪くなってしまったそうです。
ただでさえ日光を浴びない昨今なのに、さらにタブレット学習で目が悪くなるとつぶやかれています。
タブレット学習は「あくまで補助」にしているそうです。
最後に
というわけで、今回はタブレット学習で視力は落ちるのかについて、解説しました。
本記事で解説したとおり、タブレット学習そのものが悪いのではなく、長時間画面を見続けることで目が悪くなります。
タブレット学習には紙教材では実現できない、多くのメリットがあります。
「タブレット学習は目に悪いからダメだ!」と即断するのではなく、しっかり対策したうえでタブレット学習のメリットを享受しましょう。